”宝石を人工的に作る”ことは人類の長年の夢です。
現在、天然石と見違えるほどの”もの”が多く作られるようになりました。
その中に「合成石」があります。
今回はこの合成石についてご紹介したいと思います。
まず合成石とは、
天然の宝石と同じ内容の結晶を人工的に合成したものです。
それゆえ、天然石と見た目がそっくりになります。
それでは合成石はどのように作られるのでしょうか。
今回は代表的な方法を３つご紹介します。
＊ベルヌイ法：
微細な粉末原料を溶融させたのち、結晶化させる方法。
火炎溶融法とも呼ばれます。ルビー合成に最初に成功した方法です。
＊チョクラルスキー法（CZ法）:
回転しながらゆっくりと引き上げて作る方法から”引き上げ法”とも呼ばれます。
ルビー、YAG、GGGなどの合成石が作られます。
＊クラックス法：
先の２つの方法とは違い、溶液相（物質）から育成する方法です。
その為、天然の結晶により近い形になり、天然宝石との識別も難しくなります。
高温溶液法とも呼ばれます。合成エメラルド、スピネル、ルビー、サファイアなどの
合成にも使われます。
合成石をつくる為には天然石がつくられるほどの長い年月をかける事は不可能です。
その為、温度、圧力条件を変えたり、溶媒を変えるなど様々な工夫がされます。
その違いがインクルージョン、色縞模様の差などに表れ、天然と合成を識別する証となります。合成石が天然石と同じになることはあり得ないのです。
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