宝石を美しく見せるために、カッティングや研磨が行われます。
その他に簡単な軽度のオイルや樹脂の含浸や加熱処理が行われます。
ここまでの作業・処理は市場で一定の価値を保ちますが、それ以上の色を変えたり、宝石を美しく見せる処理は市場で価値を持たなくなります。
このような処理は年々、高度になってきています。
過去から現在までどのような処理技術が進化してきたのかご紹介したいと思います。
1820年ごろ
簡単なコーティングや着色のみ用いられていました。
石の表面に色を塗ったりして、宝石を美しく見えるようにしていました。
1880年ごろ
加熱処理によって宝石の色を変化させる方法が用いられました。
アメジストをシトリンにしたり、インペリアルトパーズをピンクトパーズに変化させたりしていました。現在でもこの方法はよく使われます。
1970年ごろ
表面拡散処理や放射線照射が盛んに行われていました。
無色のトパーズをブルートパーズに変えたり、トルマリンをレッドやピンクに変化させたりしていました。
2001年ごろ
サファイアのベリリウム拡散処理によってパパラチアサファイヤのように見えるサファイアが出回りました。
また高温高圧(HPHT)処理によるカラーダイヤモンドが多く散見されるようになりました。
現在でも、処理石は進化し続けています。
本物との見分けが付きにくくなり、高度の処理石が増えてきていることは少し問題ですね。
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